※2014年2月の記事に加筆修正をしています。
目次
トラブルつづきのフランス旅でした
「南仏に滞在してきた!」なんて言うと、優雅なバカンスを想像されるのですが、なんといってもこの旅のメインはトラブル。
フライトについては言わずもがな(格安航空券は注意!「キャンセル不可」なのに、往路を乗り損ねたら復路がキャンセル扱いになった件)ですが、ニースからアヴィニヨン(高速列車TGVでニースからアヴィニヨンへ)、
アヴィニヨンからトゥールーズへ鉄道へ渡るたびにちょっとした失敗をしていましたが、こんなものはまだまだ序の口。
トゥールーズ滞在中にはルルドへ足をのばしたのですが、そのときに乗ったTERでまさにアクシデントと呼ぶべき事態に遭遇。
ただ、これは私の不注意が招いた事態ではないので、フランス鉄道の洗礼を受けたとでもいうべきかな。
トゥールーズからTERに乗って、ルルドへ向かう
ルルドへはトゥールーズからTERで約2時間半。
朝7時台の列車に乗って向かいます。
まだ外は暗いのですが、通勤や通学のため駅前は賑わっていました。
大きな荷物を持った旅行客も少なくないです。
にぎわうホームに、良く言えば味があって、悪く言えばちょっぴりボロい列車が到着。
早めに乗ることができたので、窓際の席に座れました。
暖められた車内からは、窓に結露ができて景色が見えませんでしたが…。
どんどん人が乗ってきて、あっという間に満員状態。
電車が遅延してるっぽい雰囲気
30分ほど動くと、駅で列車が止まったままアナウンスが流れますが、何を言っているか分かりません。
仏検3級レベルの私には、フランス語はゆっくり喋ってもらわないと理解できないのです…。
ただ、乗客がため息をつき各々が電話をし始めます。
メールを打ち始めた人もいます。
なんとなくですが「遅れます」的な会話に聞こえましたが、私は急がないのでのんびりしていました。
10分ほど経つと列車が動き出しトロトロ運転をしていましたが、ついにそれから30分後に完全に止まりました。
まさかの車両故障
乗客は次々に列車を降りてゆきます。
車内に残っている人もいましたが、完全に止まった列車の中にいても仕方がないので私も乗客たちについてゆきます。
出口から足を降ろそうとして目をみはりました。
視線の先にあるのは、プラットホームではなく線路そのものっていうねw
線路に飛び降りたとき、ここから冒険がはじまるような高揚感を覚えつつも、
線路の脇にいる運転士に「何があったのか理解できていないのだけど」と話してみると、
「車両故障だよ。振替のバスが10分くらいで来るから、それに乗ってね」と言います。
先に降りた乗客たちは駐車場みたいなところで待機していました。
高校生くらいの集団がじゃれあってて賑やかでした。
羨ましいことに、家族に車で迎えに来てもらっている人達が3組くらいいました。
おもえば、フランスは列車の遅延やストで終日運休だとかが日常茶飯事だとは聞いていたんだよなぁ。
しっかし、まさかこんなかたちで遭遇するとは思いもせず…。
なんとなく、パリとかもっと都会での出来事かと思っていましたw
バスの振替輸送…といっても終点まで遠いよ?
バスが3台到着して、終点まで直通だというバスに乗ったのですが、他の客が直通と知ってか知らずか、その前の駅で止まってくれと口々に言いはじめ、かなり寄り道することに。
直通じゃないバスもあったのになぁと思うのですが、そういうところは日本人が実直すぎるのだろうか…。
しっかし!
そんなことどうでもよくなるくらい、車窓の景色のすばらしいこと。
この旅で撮った写真のほとんどが消えてしまったので、バスから撮った写真は1枚も残っていないのですが、ピレネーの山々に冬の柔らかな日差しが一面に降り注いでいて、その神々しさに見惚れていました。
ルルドにまだ着いていないのに、「今日はもうこれを見られただけで充分だわ」と思えるほど満たされてしまいましたw
やっと乗り換え駅に到着。ルルドまであと一歩!
待ち時間も含め、電車で直線距離のところを車道でまわるので2時間のロスがありましたが、無事乗り換え駅Tarbes(タルブ、って言ってたような気がする)に到着。
切符記載の列車はすでに出発してまっているので、案内所にいた駅員にどうすればいいのか聞くと、次の電車に乗ってねと言われました。
それが、チケットを発券し直すとかそういうのなく、チョチョイと切符に発車時間を手書きで書き直して終了っていうw
ちなみに、チケットを購入したときも似たようなやりとりありました。
カウンターのスタッフが、私が指定したのと違う時刻で発券したので、それを指摘すると、ダルそうに手書きで直して「ハイ」と渡されました。
どちらも、私が勝手に書きなおしたと思われないか?と心配でしたが大丈夫でしたw
列車が来ると、さきほど対応してくれた駅員がホームに来て、「この電車だよー」と教えてくれました。
駅員は親切な人が多いです!(そして、カジュアル&フレンドリー。のんびり働いている感じだったなぁ)
この時すでに、12時を回っておりました。
片道2時間半のところ半日かかってしまいました…。
でも、予想外の出来事が起こるからこそ、旅って面白いんだよなぁ。