DALÌ(ダリ)展@国立新美術館で、天才からのメッセージを受け取ってみる

先日、DALÌ展へ行ってきました。

 

ダリ展に行ってきたよ

メモがわりに感想を残しておきます。

 

シュルレアリスムってなんぞ

ダリの作品にちゃんと対峙したのは、今回が初めてかもしれません。

シュルレアリスムを代表するアーティストだということは知ってはいたものの、シュルレアリスムについて調べたこともなく、なんとなく「既存の価値観」をぶち壊すような、皮肉めいた、だけどユーモアのあるジャンルなのだろうと思っておりました。

 

私たちが「シュール」という言葉を使うのは、「理解しがたい」ものを形容するとき、だけどそこに「おもしろさ」を感じていたりするときだったりしますよね。

「シュール」とは本来、「ナンセンス」「不条理」を指す言葉とのことです。

 

Wikiによれば、シュルレアリスムの作品は「現実を無視したかのような世界」とあります。

日本語訳のとおり、「超現実主義」とは現実を超えた作風、ってことなのですねぇ。

 

ってことは、私が抱いていた「皮肉めいた」ところや「ユーモア」なんていうのは本来の意味にはないってことなんですよねぇ。

なんというか…きっと幼いころのダリの作品を見た印象で「シュルレアリスム」全体のイメージをつかんでいたような感覚でしょうか。

 

さすがダリ先生!

 

 

印象的だった2作

今回の展示作品のなかで印象的だったのは、なんといっても『チェロに残忍な攻撃を与えるベッドと2つのサイドテーブル』です。

(邦題が「攻撃する」だったり「攻撃を加える」だったり「ナイトテーブル」だったりするみたいですが…どれが正式名称かわからず。すみません)

 

タイトルそのまんまの構図で、チェロがベッドと2つのサイドテーブルにフルボッコされている絵です。

それぞれに比喩的な意味がありそうだと思っているのですが、そこに含みを持たせてタイトルでアピールしてこないあたりが潔いというか、美しさを感じました。

 

つい立ち止まって見てしまう、そんな作品です。

 

あと、『素早く動いている静物』。もはや、「静物」ではないっていう矛盾感!

でも、これってとっても深いんです。

量子力学でしたっけ?粒子レベルで見てみるとすべてのものは振動しているので、動いていないようでも「素早く動いている」んですよね。この世の真理なんですよね。

このタイトルの矛盾感で引きつけつつ、つい忘れがちな普遍性を投げかけるセンスが素晴らしいなぁと膝を打ちました。

 

と、まとめてみたけど、見た瞬間笑ったよねー。

動いている静物ってwwと爆笑してました。ええ、凡人なので。

 

あとは、奥さんのガラをモデルにした絵がいくつかあるのですが、どうしても世間を騒がせたあの女優さんに見えてしまったり。

自画像がなんといっても…、自画像って大体3割増しくらいになっていることが多い中、ダリさんの自画像はびっくりするほど怖いw

 

 

 

鑑賞する一人一人に、メッセージを投げかけてくる

グロテスクなものたちが並んだ作品も、なんというか…感性で見ると「好きじゃない」んですけど、

自分の中の破壊性とか退廃的な部分とかを意識下に持ってきて外に出す(=アートとして表現する)というのは、人間らしく生きていくうえで、多くの人にとって必要なことなのではないかなーと、認識するきっかけとなりました。

 

というように、作品をぶらぶらと眺めているうちに、いろんな気づきが芽生える、そんな企画展でございました。

ひとりひとりが、今の自分に合ったメッセージを受け取れるのではないかと思います。

 

グッズショップもにぎわってました。私はピンバッヂのガチャガチャだけ挑戦。

ガチャした人は、one daller札ならぬone Dalì札ももらえます。

 

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国立新美術館へのアクセス

乃木坂駅から直結。私はミッドタウンでランチしたあとに歩いちゃったよ。徒歩圏内だよ。

お散歩にいい時期だしね!(道標にしたがって歩くだけ。10分もかからなかった)

国立新美術館

週末は混みそうだね。

 

 

 

んで、今日ちょうど見た映画にダリが登場してました。

パリが好きで懐古趣味な、小説家志望の脚本家がパリ旅行中にタイムトラベルするお話です。

 

芸術家がいろいろ出てくるので嬉しくなるし、作品のテーマも面白いのでオススメです。

深く考えずにみられる、なおかつ元気になれる、コメディタッチの作品でした。

ダリはさらっとしか出てこないけど、あの感じ好き。

またパリに行きたくなる映画。

 

ダリ展、混んでなければもう一回行きたいんだけど…きっとどんどんギュウギュウになっていくんだろうなぁ。。。